岩本医院 沓掛,石下,坂東市, 内科、外科、循環器内科、消化器内科、小児科、呼吸内科

心不全外来

心不全外来 ~循環器専門医の経験をいかして~

心不全の治療や管理には専門的な治療経験や薬の増減が必要になります。
私は循環器専門医として今まで数多くの治療経験と、薬のさじ加減のノウハウをもっています。

心不全になりますと、心臓のポンプ作用が低下することで腎臓という尿をつくる臓器に十分な血液を送れなくなり尿という体にとって不必要な水分を体外に排出できなくなります。また全身の血液循環が停滞する事で組織に体液がしみ出しむくみが出たり、肺に水がたまる事で呼吸が苦しくなります。
そのため体に不必要な水分を体外に排泄させる(尿を多く出す)薬、つまり利尿剤が必要になります。

しかしその利尿剤の投与量が多いと不必要に体内の水分が体外に排出し脱水状態に陥り体の様々な臓器に支障がでます。とくに腎臓の機能を低下させます。
体に水分をだぶつかせてはいけない、干からびさせてはいけない。本来、健康な人は正常な心臓の機能と腎臓の機能があって体内の水分バランスがうまく取られています。    

心臓、腎臓のいずれかもしくは両方の機能が低下した方は、食事(特に水分と塩分の制限)と薬の力をかりてバランスを取っていかなければなりません。
その薬のさじ加減(ハンドル操作)を知らない医師が薬を使いますと、患者さんに脱水または溢水(体に水があふれた状態)を引き起こさせてしまいます。

循環器医は患者さんの訴え、診察所見(血圧、脈拍、浮腫の有無、四肢の冷感の有無、頸静脈の怒張)、血液中の酸素濃度、血液検査(腎機能、電解質、血液の濃さ)、尿検査(尿比重、尿中のナトリウム濃度)、胸部レントゲン(心胸比、肺うっ血、胸水の有無)、心臓超音波検査を判断材料に総合的に薬の量を決めて行きます。この薬の投与量のさじ加減には長年の循環器医としての経験が必要になってきます。

そもそも、心不全を起こしていない人が、心筋梗塞などで心臓の機能が奪われないように、循環器医は心筋梗塞の危険因子である高血圧、脂質異常症、糖尿病が悪化しないようなコントロールも長年行っています。

また心不全におちいっても、再び悪化しないに心臓の機能を保護する薬(レニンアンギオテンシン系阻害薬、ベータ遮断薬、スピロノラクトンという利尿剤)を副作用が出ないようにその薬の能力が最大限活かせるような投薬量で使う事が大切になってきます。

是非心不全や心臓疾患の患者さんは生活の質、予後を改善させるべく循環器医としての私をうまく利用してください。